TARDANの帽子は、長く受け継がれてきた木型や金型を用いたトラディショナルな手法で制作されます。
フェルト素材のハット等は、成型の際、生地に高温の蒸気を当てた後、型にはめて形を作ります。乾くと固まってしまうため、成型中は湿った状態を保つ必要があるのです。
こうした工程上の理由から、天然の保湿性がある木製の型は、帽子制作に欠かせない道具として古くから愛用されてきました。
日本ばかりでなく世界においても、伝統的な木型を作る木型職人は減りつつあります。これら昔ながらの木型は、帽子作りの歴史の生き証人であると共に、TARDANの貴重な財産とも言えましょう。
木型による仮成型が済んだ後は、金型を使ったプレス成型が行なわれます。これにより帽子の最終的な形が決まるため、この工程には入念な調整が必要となります。
TARDANには160年以上の歴史の中で積み上げられた多くのパターンの金型があります。これらを帽子の種類によって自在に使い分けることで、理想的なフォルムとフィット感を生み出しています。
時代を超えて受け継がれてきた多種多様の金型は、豊富なバリエーションの帽子を作るのに欠かせない道具となっています。
「型入れ帽子」は、型を用いて一つひとつ手作業で作られた、ハンドメイドならではの絶妙なフィット感が魅力です。
職人の技巧が光るTARDANタルダンの帽子は、帽子ファンはもちろんのこと、帽子初心者にもぜひお試しいただきたい掘り出し物の逸品です。
フェルト素材には、乾くと固くなり、高温の蒸気を当てることで柔らかくなるという特性があります。 フェルトハットの工程では、この性質を利用し、蒸気でフェルトを十分に柔らかくした後、職人の手と木型で成型していきます。
左右対称のバランス良いラインを形作るため、生地がヨレたり波打ったりしないように注意しながら、木型に沿って形を整えます。 蒸気を含んで柔らかくなったとはいえ、フェルトの成型には力を要します。また熱さとの戦いもあり、ハードな作業です。また素材によっては一度伸びると戻らないものもあります。加工は難しく、絶妙な力加減と経験がモノを言います。
ハットシェイプと呼ばれるこれらの工程は、帽子の品質にとってとても重要で、仕上がりの美しさだけでなく、その後のもちの良さをも左右します。 TARDANの熟練職人によるハットシェイプが行われた帽子は、型崩れしにくく、美しいフォルムを長く保ちます。
パナマハットの本場と言えばその発祥地でもあるエクアドルが有名ですが、実はメキシコもユカタン半島を中心にパナマハットの産地として世界的に知られています。
トキヤ草の葉を細く裂いた紐を編んで作られるパナマハット。トキヤ草はエクアドルが起源の植物であり、柔らかい草の内側のみがパナマハットの原料として用いられます。
トキヤ草が用いられた伝統的なパナマハットは「本パナマ」と呼ばれ、別格として、他の草を使ったハットとは区別されています。TARDANのパナマハットは、もちろんトキヤ草を用いた「本パナマ」であり、手間暇のかかるトラディショナルな手法を用いて製造されています。
内側のみを裂いて束状にされたトキヤ草は、大鍋で茹でられた後、吊るされて乾燥を待ちます。その後、漂白や漬け込み等の様々な工程を経て、いよいよ編み込みの段階へと移ります。
細かいトキヤ草の束が職人の手で一つひとつ編み込まれていく様子は、まさに圧巻の一言。元々は細い繊維が、編み上げられるごとに、まるで滑らかな革のように、薄い紙のように仕上がっていきます。高価なパナマハットともなれば、この編み込みの作業には数ヶ月を要し、随所に職人の熟達した技術が注ぎ込まれていきます。
最後に型にはめて手作業でフォルムを調整し、ようやく完成へと至る珠玉のパナマハットは、まさに極上の仕上がりと言えるでしょう。
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