離婚の危機にも発展する夫婦のセックスレス…原因と解消法は？

「日本性科学会」によると「病気など特別な事情がないのに、1か月以上性交渉がないカップル」の事を「セックスレス」と定義しているようです。
定義上ではそうありますが、実際には長期間カップルの間でセックスが無い状態の事をそのように呼んでいます。

日本は世界的に見ても、パートナーとのセックスがかなり少ないとされています。
一体日本の夫婦はどのくらいの頻度で、セックスをしているのか気になりますよね。
あるアンケート調査によると、最も多かった回答が「月2～4回程度」。
これは全体の約30パーセントを占めています。
そして次に多かった回答が「半年以上」。

月に1度以上セックスをしている回答が最も多いのであれば、思ったよりはしているのではないか。
そう感じる方もいるかもしれませんが、全体数でみるとセックスレスに当てはまる回答が約45パーセントにも及んでいるのです。
セックスレスの勢いは年々止まらず、社会問題にまで発展しています。

セックスレスの原因はひとつではありません。
夫婦それぞれ様々な事が重なり、望んではいないのに、いつの間にかセックスレスになっていたというのが現状だと思います。
現にセックスレスだと自覚している夫婦にアンケートを取ったところ、セックスを再び求める声が過半数を占めています。
では一体どんな理由でセックスレスになってしまったのでしょうか。

やはり「妊娠や出産」をきっかけに、セックスのタイミングが合わなくなってしまったという声が最も多いです。
日本は欧米とは違い、昔から子供と夫婦が並んで川の字に寝る習慣があり、子供が横で眠っている時にセックスなんてしたくない、いつ起きるかわからない。
そういった理由から、夫婦のセックスが遠ざかってしまっています。

またその他、妻や夫に対して魅力を感じなくなったという声や男性の「若年ED」、夫の浮気、仕事が忙しくて生活時間が合わずタイミングを逃すといった理由も。
自分たち夫婦のセックスレスの原因をまずは追究してみる事が大切です。
ひとつではないかもしれません。
色々な事が要因として挙げられます。
思い当たる事、全て紙に書き出してみるところから始めましょう。

実は日本の法律上、セックスレスは離婚の正当な理由になり得るのです。
「民法第770条」に「夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる」とあり、セックスレスはその中の「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」に当てはまります。
つまり逆を言い返せば日本の民法では、夫婦になったらやむを得ない事情が無い限り、セックスをしなくてはならない義務があるのです。

もちろん生身の人間ですので、感情もありますし、法律でそうなっていたとしても、その通りにはいかないのも事実。
しかし、重要なのはセックスレスが離婚の引き金になる事は間違いなく、そして断り続けていた片方は離婚する際に不利になる事があるということ。
夫婦になった以上は、セックスは一番の課題とも言えるのですね。

セックスレスは夫婦だけではなく、結婚前の同棲カップルや普通のカップル同士でも広がっているようです。
もちろんセックスだけが全てではありません。
心が通じ合っていれば良しとするカップルも多いことでしょう。
しかし、どちらか一方が求めているのに、それが叶わない現状があるとすれば問題。
セックスはどちらか一方に原因があると考えず、ふたりの問題なのだと認識することが大切です。